Lithograph by Albert Bertelsen 1970

デンマークのアーティストAlbert Bertelsen (アルベルト・バーテルセン / 1921-2019）によるヴィンテージリトグラフ作品です。全て独学と言われている彼の作品は、1950年代半ばから1990年代までデンマークで広く展示されさまざまな賞や奨学金を授与されたそうです。初期作品は幼少期の記憶にある中央ユトランド地方の農場や教会などの風景、収穫祭や真夏の夜などの行事で見た家々の印象を描き、中期はフェロー諸島とノルウェーを旅しそこで見た山や谷、岩を描いています。最も長い後期は浜辺で揺れている小さな木片、古い錆びた錠前など捨てられて使い古された物から多くのインスピレーションを得ていたそうです。

作品の多くは、なだらかな丘、堂々とした森や湖など風景を描いたものですが、グラフィックアーティストとしてのキャリアも築き、抽象的な作品も多数制作しています。こちらは1970年の作品、一見砦や建造物を表現しているようですが、私たちが見えているものが本当は何なのかと考えさせられる作品です。ダークブラウンのウッドフレームにて引き締まった印象に仕上げマットも新しく誂えました。